東邦大学理学部物理学科 素粒子物理学教室 |
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2017.03.22第22回(2017年) 日本物理学会 論文賞 受賞式日本物理学会において、本研究室が参加する E373実験グループ が論文賞を受賞しました。 授賞式は2017年3月19日に池田市民文化会館(アゼリアホール)にて行われました。 授賞論文「The first evidence of a deeply bound state of Xi--14N system」 掲載誌 Prog. Theor. Exp. Phys. 2015, 033D02 (2015) 核力のようなバリオン間相互作用は、閉じ込められてカラー荷が白色となったクォーク多体系2つの間に働く強い相互作用であり、極めて複雑な性質をもつ。これをストレンジクォークを含むバリオン(Λ、Σ、≡などのハイペロン)も含めた相互作用に拡張して考えることで、その性質をクォークレベルから理解しようという研究が進んでいる。しかし、≡粒子(ストレンジクォーク2個をもつバリオン)と核子の間の相互作用については明確なデータがなく、引力か斥力かさえも確定していなかったため、その確定は長年の課題であった。 著者らの一部は以前KEKにおいて、エマルジョン(原子核乾板)にK-ビームを照射して生成した≡-をエマルジョン中の原子核に吸収させ、ストレンジネス-2をもつハイパー核を生成する実験を行った。当時は、別の検出器の情報からΞ-が入射したと予想されるエマルジョン中の位置の周辺のみを顕微鏡で探したが、のちに彼らは、この方法では見つけられない≡-吸収イベントが多数残っていることに気づいた。そこで著者らは、エマルジョン全体積の画像をデジタル化し自動的に画像解析する方法を開発して、エマルジョンの一部を再解析し、≡-がエマルジョン中の14N核に吸収され2つのΛハイパー核が生成するイベントを見つけた。解析により、このイベントの始状態は≡-が14N核に1.1〜4.4 MeV束縛した状態と判明した。この束縛エネルギーは≡-が吸収される原子軌道よりずっと大きく、強い相互作用による≡・原子核束縛状態の存在を示している。よって、Ξ・核子間相互作用が引力であることが確定した。 本論文は、核物理の重要課題の一つであるバリオン間相互作用の研究において、画期的な成果を報告している。また、中性子星の内部では核子と引力を及ぼし合うハイペロンは自然に発生すると考えられるため、この成果は天体物理にもインパクトを与える。このように、本論文の意義は高く、日本物理学会論文賞にふさわしいものである。 引用元:日本物理学会 第22回(2017年) 論文賞授賞論文 22nd Outstanding Paper Award of the Physical Society of Japan 外部リンク 日本物理学会 論文賞(2017年) 2017.03.22日本物理学会2017年年次大会の発表について日本物理学会2016年年次大会にて、本研究室から以下の5名が発表しました。
外部リンク 日本物理学会 講演プログラム(領域別) 2017.03.12第13回 東邦大学4学部合同学術集会の発表第13回 東邦大学4学部合同学術集会 にて、本研究室から1名がポスター発表しました。
2016.12.06The international workshop on future potential of high intensity proton accelerator for particle and nuclear physics (HINT2016) の発表The international workshop on future potential of high intensity proton accelerator for particle and nuclear physics (HINT2016) にて、本研究室から以下の1名がポスター発表しました。
外部リンク HINT2016 2016.12.01新学術領域「ニュートリノフロンティアの融合と進化」研究会2016の発表新学術領域「ニュートリノフロンティアの融合と進化」研究会2016 にて、本研究室から以下の2名が発表しました。
外部リンク 新学術領域「ニュートリノフロンティアの融合と進化」研究会2016 2016.11.19画像関連学会連合会 第3回秋季合同大会の発表画像関連学会連合会 第3回秋季合同大会にて、本研究室から以下の1名が発表しました。
外部リンク 画像関連学会連合会第3回秋季研究発表会 2016.10.26Asia-Europe-Pacific School of HEP 2016 (AEPSHEP2016)の発表中国 北京にて行われたAsia-Europe-Pacific School of HEP 2016 (AEPSHEP2016)に、本研究室から1名参加し、ポスター発表しました。
外部リンク AEPSHEP2016 2016.09.252016年日本物理学会秋季大会の発表日本物理学会2016年秋季大会にて、本研究室から以下の4名が発表しました。
2016.06.09写真学会2016年年次大会の発表写真学会2016年年次大会にて、本研究室から以下の2名が発表しました。
2016.04.01重要 研究室名の改新について2016年4月1日より研究室名が「基礎物理学教室」から「素粒子物理学教室」へと新しくなりました。 Produced by Toho University.
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