有機伝導体の電気伝導度の特異な温度依存性



 有機伝導体には,半導体的な物質から、低温で超伝導体になるものまで様々な物質がある。その中に、室温から極低温まで伝導度が殆ど変化しない一群の物質がある。その一例がa-(BEDT-TTF)2I3である。 
その原因についての研究をここ数年続けているが、本年度もそれを継続した。具体的には,電気伝導度、ホール効果、磁気抵抗効果を広い温度範囲、広い磁場範囲について測定した。ホール効果の強い温度依存性がこの物質の特徴であり、その出現機構の探索を続けている。