東邦大学

#2514 物性理論教室

物性理論教室はどんな研究室?

自然界にある様々な物質の性質を、理論計算やコンピュータプログラムを用いた計算によって明らかにしています。具体的には、物質中の電子の流れやナノ磁石の動きなどを研究しています。

物性理論教室はどんな研究室?

どのような研究をしていますか?

(Aさん、修士課程)トポロジカル物質と呼ばれる物質群中の電子状態の研究をしています。例えば、グラフェンと呼ばれる炭素でできたシート状の物質中の電子は、あたかも質量がゼロであるかのよう振舞い、電気がよく流れます。一方で、電気を流そうとしても物質内部の電子は流れず、物質の表面でのみ電子が流れるような特殊な物質も存在します。そのような物質同士は、一見何の関係もないように見えますが、トポロジーと呼ばれる学問を用いると統一的に理解することができます。このように、物質に潜む普遍性を明らかにするのが研究の目的です。

研究について

(Hさん、修士課程)スピントロニクスと呼ばれる分野の研究をしています。物質中の電子はスピンと呼ばれる磁石の性質を持っています。このスピンを様々な方法で制御するのが研究の目的です。磁石の性質を持つので磁場を用いて制御するのが一般的ですが、磁場を用いなくてもスピンの向きを変えることができます。また、電子の動く向きとスピンの向きの両方を制御することで、「スピン流」と呼ばれる新しい概念も生まれています。このスピン流を用いた新しい電子デバイスを提案することも行っています。

研究について

物性物理学教室の魅力は?

(Wさん、修士課程)理論研究を行っているので、実験では見えないところまで理解できるのが魅力です。コンピュータプログラムによって、電子の動きやナノ磁石の動きなどをシミュレーションし、新しい物理現象の発見や実験結果の説明を行うことができます。

研究室の様子を見せてください。

物性理論教室は理論研究を行っているので、研究室は普通の教室と変わりませんが、プログラムを実行するためだけの大型コンピュータがあります。このコンピュータはリモートで操作され、24時間365日、計算だけをしつづけています。

研究室の様子