東邦大学理学部物理学科
量子エレクトロニクス研究室

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2019年4月
更新




ガラスキャピラリーを用いたマイクロ光ビーム:
単一細胞への照射

研究背景
放射線による細胞照射影響リスクの研究は、人の健康維持や疾病の予防・治療に不可欠である。その照射影響メカニズムの解明は細胞まで検討しなければいけない。マイクロビームを用いた研究は一つ一つの細胞、さらに細胞核、細胞質までの受けた影響が調べられる。
人々は重イオンや軟X線より光の照射影響を日常的に受けている。例えば、紫外光による皮膚の日焼けがしばしばみられる。特に、最近皮膚がんの発生は世界的に増加している。皮膚がんは、紫外線暴露によって皮膚の細胞が損傷、変異により発生したものと考えられているが、がん化のメカニズムはまた解明していない。がん化の原因及びメカニズムの解明にはがん細胞レベルでの変化(変異)を研究することが鍵となる。しかし、これまでに紫外から赤外までのマイクロ光線による細胞照射影響の研究はほとんど行われていない。
近年、ガラスキャピラリーを用いたマイクロイオンビームの生成や細胞への照射の研究が盛んに行われている。しかし、ガラスキャピラリーを用いた光の集束の研究は全く報告されていない。光は電荷をもっていないため、集光のメカニズムはイオンと異なる。ガラスキャピラリーを用いた光の集束の研究はマイクロ光ビームの生成や応用のみならず、光の回折や干渉の理解にも貢献できる。さらに、ナノキャピラリーによるナノビームの生成も可能で、将来に分子レベルの照射影響の研究も実現できる。

研究内容
理化学研究所との共同研究としてテーパ型ガラスキャピラリーによるマイクロレーザービームの生成及びその応用に関する研究を行っている。
1. 様々なガラスキャピラリーにレーザー光を通過させ、透過率や回折縞を測定
2. 透過率の理論的な計算・シミュレーション
3. キャピラリー出口直後のミクロ領域の回折縞やビームプロファイルの測定


テーパ型ガラスキャピラリー




実験装置




キャピラリーの回折縞 (出口径50マイクロ)




透過率と出口径の関係



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Quantum Electronics Laboratory, Department of Physics, Faculty of Science, Toho University
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