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 物質がもつ多様な巨視的性質(力学的、電気的、磁気的、熱的性質)を、分子・原子・電子といった微視的な性質からその原理や普遍性を解明し、 自然界の法則を見出すのが物性物理学という学問分野です。現在の科学が進歩して生活が非常に便利になったのも、 物性物理学の基礎研究が十分になされ、新物質や新システム開発へと応用されたからです。
 物性物理学で扱われる問題は多彩です。その中で、高温超伝導がどうして起こるのかを理解することは現在の物性物理学の中心的な課題の一つです。 それ以外にも、例えば、私たちの研究室のテ−マの一つに、有機物で超伝導になる物質の研究があります。 普通は電気を流さない有機物がどうして超伝導になるのか不思議です。 私たちはこのような謎を解くために、物質を絶対零度(摂氏273度)に非常に近い温度まで冷やして様々な実験をしています。




2023年9月2日に、新型コロナウイルス感染症のため3年半延期されていた西尾豊先生の最終講義が行われました!




東邦大学理学部物理学科
物性物理学教室
〒274-8510
千葉県船橋市三山2-2-1

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TOPICS
2024.9.25
田嶋教授が慣性の法則について監修したテレビ朝日「くりぃむクイズ ミラクル9」が2024年9月28日(土)13:30〜14:45に再放送されます。

2024.8.30
北海道大学で行われる日本物理学会第79回年次大会で以下の2件の発表を行います。
"有機ディラック電子系の低温・低磁場下輸送特性 II" 田嶋尚也,川椙義高,平本朔良,内藤俊雄,加藤礼三
"有機モット絶縁体κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Clの基板ひずみ誘起超伝導状態における非相反伝導" 布施晴輝,川椙義高,山本浩史,加藤礼三,田嶋尚也

2024.2.5
先日出版された論文内容がJPS Hot Topicsで紹介されました。
"Chiral Anomalies in Organic Dirac Semimetals"

2024.1.15
東邦大学習志野メディアセンター3階で当研究室の展示が行われています(2/29まで)。

2023.12.26
京大、愛媛大、理研との共同研究による論文がJournal of the Physical Society Japan (日本物理学会英文誌) のEditors' Choice(注目論文)に選ばれました。

2023.11.21
京大、愛媛大、理研との共同研究による論文が出版されました。
"Evidence for Three-dimensional Dirac Semimetal State in Strongly Correlated Organic Quasi-two-dimensional Material"
Naoya Tajima, Yoshitaka Kawasugi, Takao Morinari, Ryuhei Oka, Toshio Naito, and Reizo Kato, J. Phys. Soc. Jpn., 92, (2023) 123702/1-4.

2023.11.1
川椙准教授が第64回高圧討論会 で招待講演を行います。

2023.9.15
東北大学で行われる日本物理学会第78回年次大会で以下の2件の発表を行います。
"有機ディラック電子系における量子異常II" 田嶋尚也,川椙義高,岡竜平,内藤俊雄,加藤礼三
"有機モット絶縁体κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Clの電気二重層トランジスタにおける非相反伝導" 川椙義高,布施晴輝,山本浩史,加藤礼三,田嶋尚也

2023.6.6
JPSJに公表した卒業生の岩田さんの論文内容がJPS Hot Topicsで紹介されました。
"Quantum Hall Effect in Bulk (Multilayered) Organic Crystal"

2023.4.28
卒業生の山崎さんと川椙准教授の論文が公表されました。
"Negative Magnetoresistance near the Mott Metal-Insulator Transition in the Quantum Spin Liquid Candidate κ-(BEDT-TTF)2Cu2(CN)3"
Yoshitaka Kawasugi, Shutaro Yamazaki, Andrej Pustogow, and Naoya Tajima, J. Phys. Soc. Jpn., 92, (2023) 065001/1-2.

2023.4.25
岩田さん、小柴さんの論文がJournal of the Physical Society Japan (日本物理学会英文誌) のEditors' Choice(注目論文)に選ばれました。

2023.4.20
卒業生の岩田さん、小柴さんの論文が公表されました。
"Observations of ν = 1 Quantum Hall Effect and Inter-Band Effects of Magnetic Fields on Hall Conductivity in Organic Massless Dirac Fermion System α-(BETS)2I3 under Pressure"
Kazuyuki Iwata, Akito Koshiba, Yoshitaka Kawasugi, Reizo Kato, and Naoya Tajima, J. Phys. Soc. Jpn., 92, (2023) 053701/1-5.

2023.4.07
ウィーン工科大学との共同研究に関する論文が公表されました。
"Chasing the spin gap through the phase diagram of a frustrated Mott insulator"
Andrej Pustogow, Yoshitaka Kawasugi, Hirohito Sakurakoji, and Naoya Tajima, Nat. Commun., 14, (2023) 1960/1-6.

プレスリリースはこちら

2023.3.23
川椙講師と4年生の鈴木遥人さんの論文が公表されました。
"Strain-induced massless Dirac fermion state of the molecular conductor α-(BEDT-TTF)2I3"
Yoshitaka Kawasugi, Haruto Suzuki, Hiroshi M. Yamamoto, Reizo Kato, and Naoya Tajima, Appl. Phys. Lett., 122, (2023) 123102/1-4.

2023.3.22
オンラインで行われる日本物理学会2023年春季大会で以下の2件の発表を行います。
"有機ディラック電子系の低磁場下輸送特性" 田嶋尚也,川椙義高,岡竜平,内藤俊雄,加藤礼三,西尾豊
"曲げ歪みを利用した常圧におけるα-(BEDT-TTF)2I3の絶縁相の抑制II" 川椙義高,鈴木遥人,山本浩史,加藤礼三,田嶋尚也

2022.12.12
田嶋教授と京大の森成先生の論文が出版されました。
"Coherent Interlayer Coupling in Quasi-Two-Dimensional Dirac Fermions in α-(BEDT-TTF)2I3"
Naoya Tajima, Yoshitaka Kawasugi, Takao Morinari, Ryuhei Oka, Toshio Naito, Reizo Kato, J. Phys. Soc. Jpn., 92, (2022) 013702/1-2.

2022.9.12
東京工業大学で行われる日本物理学会2022年秋季大会で以下の3件の発表を行います。
"電荷秩序絶縁体α-BEDT-TTF2I3の基板上薄片単結晶における電気抵抗率の異方性" 川椙義高, 大上達也, 山本浩史, 加藤礼三, 田嶋尚也
"有機ディラック電子系における量子異常" 田嶋尚也, 川椙義高, 岡竜平, 内藤俊雄, 加藤礼三, 西尾豊
"有機ディラック電子系α-(BETS)2I3の圧力下輸送特性" 岩田和之, 川椙義高, 加藤礼三, 西尾豊, 田嶋尚也

2022.8.19
札幌で行われる第29回低温物理学国際会議(LT29)で以下の2件の発表を行います。
"Gate- and Strain-induced Phase Transitions in Organic Strongly Correlated Systems"
Yoshitaka Kawasugi, Hirohito Sakurakoji, Jiang Pu, Taishi Takenobu, Hiroshi M. Yamamoto, Reizo Kato, and Naoya Tajima
"Low Temperature Phases in Organic Massless Dirac Electron System α-(BEDT-TTF)2I3"
Naoya Tajima, Yoshitaka Kawasugi, Toshio Naito, Reizo Kato, Yutaka Nishio

2022.5.17
川椙講師の解説記事が高圧力学会誌に公表されました。
"歪み制御型電界効果トランジスタを用いた分子性導体における超伝導の探索" 川椙義高、須田理行、山本浩史、高圧力の科学と技術 31 (2021) p193-202.

2022.3.15
今学期卒業する森さんの論文がJPSJに公表されました。
"Narrow Zero Mode in Organic Massless Dirac Fermion System a-(BEDT-TTF)2I3"
A. Mori, et al., J. Phys. Soc. Jpn., 91 (2022) 045001-1-2.

2022.1.29
田嶋教授が学術雑誌 「EPL(Europhysics Letters)」 の 2021年"Distinguished referees" に選出されました。
「EPL」は、ヨーロッパ物理学会刊行の物理学に関する学術雑誌で、 "Distinguished referee" は、「EPL」に投稿された論文の査読に特に貢献した査読者を表彰するものです。

2022.1.14
理研の藤山先生との共著論文が公表されました。
"Large Diamagnetism and Electromagnetic Duality in Two-Dimensional Dirac Electron System" S. Fujiyama, et al., Phys. Rev. Lett., 128 (2022) 027201.

プレスリリースはこちら

2021.12.28
川椙講師の論文が公表され、CrystalsのFeature Paperに選ばれました。
"Simultaneous Control of Bandfilling and Bandwidth in Electric Double-Layer Transistor Based on Organic Mott Insulator k-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Cl" Y. Kawasugi and H. M. Yamamoto, Crystals, 12 (2022) 42/1-15.

2021.7.8
川椙講師と卒業生の増田光さんの論文が公表されました。
"Electric Double Layer Doping of Charge-Ordered Insulators α-(BEDT-TTF)2I3 and α-(BETS)2I3"
Y. Kawasugi et al., Crystals, 11 (2021) 791/1-10.

2021.5.21
川椙講師と卒業生の増田光さんの論文が公表されました。
"Pressure-induced phase switching of Shubnikov-de Haas oscillations in the molecular Dirac fermion system α-(BETS)2I3"
Y. Kawasugi et al., Phys. Rev. B, 103 (2021) 205140/1-6.

2021.3.23
JPSJに公表したM2鵜野澤さんの論文内容がインフォグラフィックスとしてJPS Hot Topicsで紹介されました。
"No Mass Gap Phase Transition in Novel Massless Dirac Fermion Material"

2021.1.15
川椙講師の解説記事が固体物理に公表されました。
"バンド幅とバンドフィリングの同時制御による分子性モット絶縁体の2次元超伝導相図", 川椙義高、関 和弘、柚木清司、山本浩史、固体物理 56 (2021) p21-31.

2020.12.01
JPSJに公表したM2鵜野澤さんの論文がEditors' Choice(注目論文)に選ばれました。
"Quantum Phase Transition in Organic Massless Dirac Fermion System a-(BEDT-TTF)2I3 under Pressure", Y. Unozawa et al., J. Phys. Soc. Jpn. 89, 123702 (2020).

2020.11.18
M1櫻糀さんが日本物理学会学生優秀発表賞を受賞しました。
発表タイトル:「量子スピン液体候補物質k-(BEDT-TTF)2Cu2(CN)3に対するひずみ効果と電界効果」

2020.11.06
M2鵜野澤さんの論文がJPSJに公表されました。
"Quantum Phase Transition in Organic Massless Dirac Fermion System a-(BEDT-TTF)2I3 under Pressure"
Y. Unozawa, et al., J. Phys. Soc. Jpn., 89 (2020) 123702-1-5.

2020.10.08
M2小原さんの論文がJPSJに公表されました。
"Universal Behavior of Magnetoresistance in Organic Dirac Electron Systems"
R. Kobara, et al., J. Phys. Soc. Jpn., 89 (2020) 113704-1-4.