訃報     佐々木亙先生がご逝去されました



2008年12月12日、本学物理学科の前教授であり、元理学部長の佐々木亙先生(東京大学名誉教授)がご逝去されました。謹んでお悔やみ申し上げます。 先生は、東京帝国大学第二工学部物理工学科をご卒業後、逓信省電気試験所を経て東京大学理学部の教授をつとめられました。その後、本学物理学科誕生の翌年、昭和58年(1983年)に物性物理学教室の教授として着任され、学科主任などの要職を務める傍ら、昭和60年4月1日から同63年3月31日までは理学部長を務められ、物理学科のみならず理学部全体の発展にご尽力されました。ご専門は物性物理学で、特に、半導体、有機錯体の低温物性の大家でありました。現在の物性物理学教室は先生が主宰されてできた研究室で、その後梶田助教授(当時、現教授)、西尾助手(当時、現教授)が次々と着任して現在の形の礎ができたことになります。
佐々木先生の門下生は現在でもさまざまな大学や研究所、企業などで大変活躍されていて、先生の名を冠した佐々木学術記念会の講演会は、佐々木シンポジウムとして知られています。1988年に第1回が開催されて以来、毎年12月に百数十名の参加者を得て開かれていましたこのシンポジウムは、昨年(2007年)12月20、21日に開かれた第20回で最終回とされ、先生のお体を案じていたところ、今回の訃報をきくことになってしまいました。いつまでもお元気であると思っておりましたので、今回の訃報には驚いています。そして尊敬すべき先生でかつ大切な先輩であった方を失ったことに悲しみを覚えます。物理学科関係者一同、謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

なお、来る3月8日(日)12時より、東京、神田の学士会館におきまして「佐々木亙先生を偲ぶ会」が執り行われる予定です。詳細はこちらから


東邦大学理学部・物理学科一同